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仏壇・仏具の選び方
仏壇の起源には諸説ありますが、今日言われるような伝統的な造りの仏壇が、一般家庭に普及したのは、江戸幕府のキリシタン宗門禁止政策が強行されたのがきっかけと言われています。当時、義務付けられた各地域の檀家の家族名簿を記入した「宗門人別改帳」が、各地に仏教の普及をもたらしたばかりでなく、各家に仏壇が存在していることが仏教徒である証しとともなって、民衆の中に仏壇の需要を急速に高める結果となりました。
仏壇とは、ご自分の信仰するお寺の本堂を小さくして、各家庭で仏さまをお祀りするものというのが一般的な考え方です。そのため、仏壇を新調しご自宅に納めた時には、手次寺(てつぎでら)のご住職さまにお願いして「お魂入れ」の儀式(地域宗派によって、開眼供養、お精入れ、お性入れ、おわたまし、とも言う)を行わなければなりません。 お魂入れをする際は、仏具を設えお寺さんをお招きし、お魂入れの読経をお願いします。「お魂ぬき」は、その逆で、お仏壇が古くなって、修理や引っ越しなどでご自宅から出す際に、お寺さんにお願いする儀式です。
このように、お仏壇とそこにお祀りする本尊や仏具は、信仰する宗派の教えや作法、お寺と深い関係があります。また、各地域によっても異なる場合がありますので、ご先祖さまの手次寺や、各地域の仏壇店様でお尋ね頂くことをおすすめします。